SNSでの発言3ルール
- 対策方法
- 誹謗中傷
- 風評被害
インターネット上の炎上は日々どこかで起き、それに対して私たちはある意味鈍感になりつつあります。
しかし、その炎上の中には、バイトテロ(バカッター)や公式アカウントの不適切発言、従業員の個人SNSでの社外秘漏洩など、企業や組織の経営自体を揺るがしかねないことがあります。
例えば、以下の3つの事例をご覧ください。
社外秘情報の漏洩
2017年に日産自動車社(神奈川県横浜市)の取引先の部品メーカーに勤務した従業員が未発表の新型車の写真を2枚、Twitterで投稿し炎上。
その後、この従業員は神奈川県警に不正競争防止法違反と偽計業務妨害の疑いで書類送検されました。
発表前に情報が漏洩してしまった日産自動車社は、多大な損害を被ることになりました。
バイトテロ
2019年には回転寿司チェーンのくら寿司社では、アルバイト従業員がSNSにあげた不適切動画を発端に炎上。
このバイトテロによって、くら寿司社は30億もの損害が生じたといわれています。
不適切な発言
2020年、タイツメーカー・アツギ社は公式Twitter上で実施したキャンペーンで用いた一部のタイツやストッキングを履いた女性のイラストが性的な描写を連想させる不適切な表現だと非難が集まり、さらに公式アカウントで「動悸がおさまらない」といったタイツを性的に捉えるような発言をしていたことから炎上。
アツギ社は、不適切な表現があったと謝罪コメントを出し、事態の収集をはかりました。
これはごく一部です。
今や、企業や組織にとって、たった一人でも従業員が情報セキュリティに関して不注意があれば、大きなリスクとなる時代です。
これは勤務中に限ったことではなく、従業員のプライベートで起きたトラブルも含まれます。
つまり、たった一人の不注意が招いたトラブルが企業や組織に結び付けば、レピュテーションリスクとなるのです。
今回は、個人として社名を明らかにしたSNS利用、SNSを業務で利用する際の注意すべき3ルールをご紹介します。
1.不適切な発言をしない
SNSは手軽にリアルタイムで情報発信ができるのが魅力です。
同時に、ネット上の発言やふるまいは、多くの目にふれる可能性があり、リアルに大きな影響を与えることがあります。
前述した事例のような場合、ネット上のその問題に関心をもつ人の間で責任追及され、その過程で、非難の対象となった個人の特定・暴露や、誹謗中傷などの大量の書き込み(いわゆる「炎上」)などが行われます。
そして、ネット上でこのような現象が起きた場合には、新聞やテレビなどのマスメディアで取り上げられることも珍しくありません。
このようなリスクを避けるために、まずはネット上での発信内容が、本来秘密にすべき事柄を含んでいないか、現実世界でも非難を浴びるような内容でないかなど、毎回投稿する際に考える慎重さが求められます。
ネットは匿名の空間ではなく、ネット上の行動は特定されてしまうものだと自覚をもつことが対策の一つといえます。
一般社団法人SNSエキスパート協会では、「炎上さしすせそ」と称して以下の内容が含まれていないかチェックすることを提唱しています。
「炎上さしすせそ」
出典:一般社団法人SNSエキスパート協会
さ:災害・差別
し:思想・宗教
す:スパム・スポーツ・スキャンダル
せ:政治・セクシャル(含LGBT・ジェンダー)
そ:操作ミス(誤投稿)
2.プライバシー公開の危険を認識する
ネットで公開した情報は、不特定多数の人が目にします。
そのため、自身であっても第三者であっても、氏名・年齢・住所・電話番号・写真といった個人に紐づく情報(プライバシー)を公開することの危険性をしっかりと認識しておかねばなりません。
例えば、住所や電話番号が公開されれば、いたずら電話やストーカー(またはネットストーカー)被害、不審者が自宅に訪れるかもしれません。
また、公開している情報を収集され、迷惑メールや振り込め詐欺などの犯罪に悪用される可能性もあります。
このような被害を招かないためにも、個人に関する情報はネット上に公開しないことが賢明です。
仮に、1つのWEBサイトやSNSで断片的な情報しかあげていなかったとしても、ネット上のさまざまな情報を組み合わせることで、個人を特定することは不可能ではありません。
さらに、デジタルタトゥーという言葉があるように、ネットに一度でも拡散された情報は完全に消し去ることは難しく、半永久的に残ってしまいます。
これをふまえ、ネット上に公開する情報の制限・管理、家族や友人といった親しい間柄であっても第三者の情報を掲載する場合は毎回必ず事前に許可をとりましょう。
ネット上に情報を掲載するかしないかは、本人が決めるべきことですし、人によってその判断は異なります。
たとえ、SNSの鍵付きアカウントや投稿の公開を制限した場合も、同じ認識をもつことが必要です。
SNSのプライバシー設定が不十分であったり、閲覧した側の操作などにより、自分の意図しない範囲まで情報が広まり、トラブルになることが実際に起きていますし、何者かにアカウントを乗っ取られ、友人のみ閲覧できるようにしていた投稿を公開されてしまった事例もあります。
SNSといえども、ネット上に個人に関する情報を公開していることにかわりはなく、いつ制御できない範囲まで拡散していく危険があるということを常に念頭に置いて、投稿をしましょう。
3.著作権侵害をしない
文章や写真、イラスト、音楽などだけでなく、WEBサイトやネットの掲示板などに掲載されているものには誰かが著作権を有しています。
これらを、権利者の許諾を得ないで複製することや、ネット上に掲載して誰でもアクセスできる状態にすることは「著作権侵害」にあたります。
また、新聞や雑誌などの記事にも著作権があり、引用の範囲を超えて掲載すると著作権侵害にあたります。
また、人物の写真などは、撮影した人の著作権だけではなく、写っている人の肖像権もあるため、SNSで投稿する際はすべての権利者の許諾が必要になる場合があります。
情報を発信する際に写真やイラストが必要な時は、商用・私用利用フリーな素材を使うこともおすすめです。
まとめ
多くの功罪があるSNS。
その利用が広く定着した現在、SNSを使わないという選択肢はなかなかとりづらいと思います。
ぜひ、今回ご紹介したSNSでの発言3ルールを念頭におきながら、SNSを活用してみてください。
当社ソルナでは、ネット上に特化した人物健全度調査サービス「ネットの履歴書(ビジネス特許出願中)」があります。
採用前に、「ネットの履歴書」で候補者のSNSなどのネット上の情報を確認してみませんか?
その他、ネットリテラシー研修をはじめネット風評対策専門企業ならではのサービスをご用意しています。
ご興味がございましたら、ぜひお気軽に下記「お見積り・無料相談」までご連絡ください。