SNSなどネットの誹謗中傷を名誉毀損で訴える事は可能なのか?
- 誹謗中傷
近年、利用者が非常に多くなりつつあるSNSなどのネットサービス。掲示板やブログなどと比較してもSNSだと手軽に発言や発信ができるという気軽さからか、特定の個人や企業に対して誹謗中傷にあたるような発言をしてしまうケースも多々あるようです。
このようなSNSの場で発言したことでも、内容によっては名誉毀損で訴える事は可能なのでしょうか?今回は、この疑問についてまとめていきたいと思います。
SNSとはどのようなものなのか?
ひと口で、SNSといってもサービスの内容な特徴はさまざまです。SNSとは、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの略称で、友人や知人、職場の人など特定の人とのつながりを持ち、コミュニケーションを取りながら発言をするインターネットサービスやシステム、ツールなどを指します。
具体的なサービス名で言えば、Facebookやmixiのような会員同士がつながってやり取りをするコミュニケーションSNS、TwitterやInstagramのようなミニブログ、1対1のつながりだけではなくグループでのやり取りも可能なLINEなどが、現在日本国内で多く使われている、代表的なSNSサービスやツールだと言えるでしょう。
発信先が不特定多数ではなかったとしても名誉毀損になることもある
たとえ、限られた人とだけ繋がっているような、一見クローズドな環境であったとしても、名誉毀損罪で訴えることは可能です。1対1で個人的な悪口や批判をするのとは違い、不特定多数が目にする可能性があるようなSNS上での誹謗中傷は、名誉毀損につながる可能性が高くなります。
たとえ、数名でしかつながっていない環境での発言であればやや可能性は低くはなりますが、それを知ったグループ内の人物がその情報を拡散してしまえば名誉毀損で訴えられる可能性もあります。
最初は小さな仲間内の発言のつもりでも、何らかの要因によって「公然である」と認められた場合には、名誉毀損に当たる可能性もあるのです。
ただし名誉毀損に当たらないケースもあります
名誉毀損の場合、「A氏は××なので〇〇だ」というような具体性のある表現で書きこみがされている場合、名誉毀損と判断されないことがあります。
A氏というような特定の人や企業などを指す部分が欠けていても名誉毀損に値しない可能性が高いですし、「××なので」といった事実の摘示性にあたる部分が抜けていても、名誉毀損とはみなされない場合が多いです。
このため、書きこまれた当人としては名誉を著しく傷つけられたと感じでいても、名誉毀損罪として訴えるには及ばないケースもあるのです。
名誉毀損で訴えるのが難しい場合は
名誉毀損など、何らかの罪に問うような形で訴えるのが難しい場合でも、何かしらの方法で誹謗中傷の内容を削除してもらうよう働きかけることはできます。
ただし、必ずしも書きこみをした人物が特定できる状況にあるとは限らず、わかった場合でも、書き込みした相手が削除に応じてくれないことだってあります。その書き込みによってどのような影響があるのかについて意見を欲しいなどの場合は、ネットユーザーの動きに詳しい風評被害対策会社への相談をおすすめします。
これまでの同じようなケースの話をもとに、対応策についても相談に乗ってくれます。なお、相談する際には、個人情報の保護の観点からもPマーク(プライバシーマーク)取得の業者がおすすめです。