Googleサジェストを削除することは可能なの?
- 対策方法
- 検索エンジン
Googleサジェストは検索する側にとっては非常に便利な機能ですが、検索される側からすると会社名、サービス名、個人名などの印象を悪く取られてしまう可能性のある機能です。
顧客が会社名を検索しようとしたときに「ブラック」「詐欺」「倒産」などのネガティブなキーワードが表示されるとどうでしょう?それが事実でなくとも表示されている事でイメージダウンになり、業績、売り上げに直結するのは容易に想像できます。
このページには「Googleサジェストを削除できないか?」という情報を求めてこられた方が多いはずですので、結論から言うと削除できるケースとできない場合があるというのが事実です。
このページでは法人の風評対策に長年携わったプロの目線で
- 削除できるケースと削除されない場合の違い
- 削除依頼の具体的な申請方法
- 削除までの期間の目安
- 削除してもらえないケースの場合はどうすればいいのか
これらについてわかりやすく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
Googleサジェストとは
Googleサジェストとは、検索窓に何らかのキーワードを打ち込んだ際に、「関連する検索ワード」を表示する機能のことです。「検索予測」とも呼ばれています。Googleサジェストは検索ユーザーに対して、
- 自分でキーワードを入力する手間が省ける
- 気になる情報をついでにチェックできる
- 他のユーザーがどのような内容に興味を持っているのか、把握できる
このようなメリットをもたらしてくれるでしょう。
では、いったいなぜGoogleサジェストが表示されるのでしょうか?その仕組みは、Googleのアルゴリズムが関連しています。
あるキーワードについてユーザーが検索すると、Google側はそれをデータとして蓄積。その検索頻度や、検索キーワードに一致するページが存在しているかどうかで、サジェストワードが決定されると言われています。
ちなみにGoogleでは、このサジェスト機能のことを「オートコンプリート」と呼んでいます。削除申請等で手続きする際には、この正式名称についても頭に入れておきましょう。
Google関連キーワードとの違い
Googleサジェストと混同しやすい言葉に、「Google関連キーワード」があります。Google関連キーワードとは、検索結果ページ下部の「他のキーワード」欄に表示されるキーワードのことです。Googleの説明によると、Googleサジェストとはユーザー自身の過去の検索行動が関連するものです。
一方で、Google関連キーワードには、人間の意思は反映されません。今注目されているキーワードや他のユーザーの検索行動などから、アルゴリズムによって自動で抽出しています。
Googleサジェストを削除することは可能なの?
Googleサジェストの場合、問題のあるサジェストキーワードを本人または代理人がGoogle側に報告し、審査に通過すれば削除してもらえます。
「勝手に表示されるものだから、どうしようもない…」とあきらめる必要はありません。まずは冷静に、削除できる可能性があるかどうかチェックしてみましょう。
Google関連キーワードが検索結果下部に表示されるのに対して、Googleサジェストの場合、検索窓の下すぐの場所に表示されてしまいます。
ユーザーがクリック一つで検索結果に飛べることからも、ネガティブなワードが表示された場合の影響は大きいと言えるでしょう。問題を放置すれば、会社や個人に対する風評被害にもつながりかねません。
とはいえ、すべての申請が通るわけではありません。削除が認められるケース・認められないケースについては、次項目から詳しく解説していきます。
削除に応じてもらえるケース
Googleでは、オートコンプリートポリシーをもとに、表示するサジェストキーワードを決定しています。ポリシーに反しているサジェストであれば、削除申請に応じてもらえるでしょう。
具体的には、以下の条件に当てはまるキーワードが対象です。
- 危険なコンテンツ
- ハラスメントコンテンツ
- ヘイトコンテンツ
- 露骨な性表現を含むコンテンツ
- テロに関するコンテンツ
- 暴力や流血
- 下品な言葉や冒とく的表現
これらの条件に当てはまるキーワードについて削除申請を行えば、問題なく応じてもらえるでしょう。
重要なのは、表示されるキーワードに法的な問題があるかどうかという点です。個人や企業への「中傷」に当たるキーワードも、もちろん削除対象になります。
下記はGoogleが「オートコンプリート候補の仕組み」について解説してあるページです。英語で表示されていますがリンク先は日本語で解説していますので、ぜひご覧ください。
削除してもらえないケース
Googleはより質の高い検索サイトを目指しており、公正・公平な立場から、サジェストワードの削除に応じるかどうか判断しています。つまり、ユーザー側が「サジェストに問題がある」と感じていても、「Google側はその申請を認めない」という状況も十分に考えられます。
たとえば、「逮捕」や「事件」といったキーワードは、ネガティブな雰囲気を連想させるもの。できれば削除してもらいたいところですが、「事実」であればポリシー違反とは認められません。
自分にとってどれだけ不利なキーワードでも、削除申請には応じてもらえないのです。そのため「削除」ではなく、「表示させない」ための対策が必要になるでしょう。
削除できる・できないの初期診断が重要
Googleサジェストに表示されるネガティブなキーワードを、そのまま放置するのは危険です。確実に削除できるとは限らないからこそ、「削除できるケースなのか、それともできないケースなのか」を、できるだけ素早く判断することが重要になります。「削除できる」と判断される場合、速やかに削除申請を行う必要があります。
反対に「削除できない」と判断される場合、表示させないための対策を速やかに講じる必要があります。
削除できる・できないの判断は、素人には難しいもの。SEO対策やネット上の風評被害対策について、確かな実績を持つプロに相談するのが一番です。
Googleサジェストで対策が推奨される主な検索ワード
では具体的に、どのような検索ワードは削除した方が良いのでしょうか?主なキーワードは以下のとおりです。
倒産・脱税・トラブル・ブラック・リストラ・悪徳・被害など
最悪・まずい・ぼったくり・詐欺など
事件・逮捕・痴漢・整形など
Googleのポリシーに違反しているかどうか、速やかに判断しましょう。
Googleサジェストの削除依頼の申請方法
問題のあるキーワードを発見した場合、以下のいずれかの方法で削除依頼を申請します。
- サジェスト枠右下の「不適切な検索候補の報告」を活用する
- 「法律に基づく削除に関する問題を報告する – Legal」サイトを活用する
「不適切な検索候補の報告」を活用する場合、検索候補のどこにどういった問題があるのか、表示内容から選択するだけで申請可能。とにかく手軽に、削除依頼ができる方法です。
ただし申請結果に対して丁寧な説明がされるわけではないため、より確実な対応を求めるなら、2つ目の方法を選択するのがおすすめです。
「法律に基づく削除に関する問題を報告する – Legal(https://support.google.com/legal/contact/lr_legalother?product=searchfeature)」サイトを開き、以下の情報を埋めていきましょう。
申立人の情報
- 居住国
- 戸籍上の姓名
- 会社名
- あなたが法的権利の代理人を務める企業や組織の名前
- 連絡先メールアドレス
権利侵害にあたるとお考えのコンテンツ
- 使用した検索キーワード
- 不適切な予測キーワード
- 表示される国
- 予測キーワードが違法となる理由
以上の情報を入力し、表示された画面のスクリーンショットを添付、デジタル署名を行った上で申請します。
削除までの期間の目安
問題のあるサジェストキーワードについて申請を行うと、内容をもとにGoogle側が審査を行います。申請が認められた場合でも、実際に削除されるまでにはある程度の時間が必要である点を、頭に入れておきましょう。
削除までの期間は、早ければ数日。長い場合は数ヶ月程度かかります。また申請が認められ、実際に削除された場合にも再度表示されてしまうケースもあります。
なぜネガティブなキーワードが表示されるの?
以上のように、Googleサジェストに削除申請をしても、問題を即解決できるとは限らないのが現実です。だからこそ、より根本的な解決を目指し、「ネガティブキーワードが表示される仕組みを知りたい」と考える方も多いことでしょう。
Googleサジェストにネガティブキーワードが表示される主な理由は、以下のとおりです。
- ネガティブキーワードでの検索が一定数行われている
- ネガティブキーワードに関連する内容のコンテンツが存在している
たとえば、就職を希望する企業を検索する際に、「ブラック」や「炎上」といったネガティブなキーワードが表示された場合、「なんとなく気になってクリックする」というユーザーも多いでしょう。
検索結果から気になるコンテンツをチェックすれば、そのデータがGoogle側に蓄積されてしまいます。仮にサジェストに掲載されるネガティブキーワードが事実ではなかったとしても、どんどん広がってしまう可能性があるのです。
Googleサジェストが表示される仕組み
Googleのポリシーに違反していなければ、削除申請も難しいのが Googleサジェストの特徴です。
とはいえ、表示される仕組みを知っていれば、それを利用して「ネガティブなキーワードをポジティブなキーワードで上書きする」という対策も可能になります。
Googleサジェストが表示される仕組みに深く関わっていると言われているのが、検索ボリュームです。専門の対策業者に依頼すれば、Googleサジェストが表示される仕組みに則って、適切な対策を実践してくれるでしょう。
削除が難しいと思われる場合や、そもそも削除が可能なのかどうかわからない場合には、ぜひ検討してみてください。
Googleサジェスト汚染とは
Googleサジェスト汚染とは、検索予測がネガティブなキーワードで汚染されてしまうことを言います。サジェスト汚染の恐ろしいところは、表示されるキーワードが事実であるかどうかにかかわらず、ネガティブなイメージを広めてしまうことです。
検索対象になった会社やお店、個人が気付かないあいだに、ネガティブなイメージがどんどん広がってしまう恐れがあるのです。だからこそGoogleサジェスト汚染に対しては、できるだけ素早く、適切に対処する必要があります。
削除申請が可能かどうか悩んだときには、ぜひプロの手をお役立てください。