Yahoo!サジェストを削除することは可能なの?
- 対策方法
- 検索エンジン
「気になることがあったら、まずインターネットで検索する」という行動が一般的になった今、問題視されるケースが増えているのがサジェスト汚染です。ネガティブなキーワードが並べば、イメージダウンにつながる可能性もあるでしょう。
今回はYahoo!検索する際に表示されるYahoo!サジェストの詳細や、削除申請について解説します。
- Yahoo!サジェストとは?
- 関連キーワードとは何が違うの?
- ネガティブなキーワードは削除してもらえるのか?
このような疑問点を、すっきり解消していきましょう。
Yahoo!サジェストとは
Yahoo!サジェストとは、Yahoo!検索窓にキーワードを打ち込んだ際に、窓下に表示される検索予測キーワードを指します。検索サイトを利用する際に、「人や物、会社名やイベントなどについて、漠然とリサーチしたい」と思う方は多いのではないでしょうか?
サジェスト機能では、検索ユーザーが打ち込んだキーワードに関連するキーワードを自動で表示し、検索行動をサポートしてくれています。検索したい内容をはっきり言葉にできなくても、サジェスト機能があれば、目当ての情報にたどり着きやすくなるでしょう。
とはいえ、非常に便利なこのサジェスト機能に悩まされる企業や個人も増えてきています。もしYahoo!サジェストにネガティブなキーワードが並んでいたら、つい確認したくなるのが人情というもの。すると心当たりのないサジェストによって、ネガティブなイメージがどんどん広がってしまう可能性もあるでしょう。
ちなみにYahoo!側は、サジェストが表示される仕組みを「Yahoo!検索の利用者が入力したキーワードや、その組み合わせを機械的に収集・処理した結果をもとに、検索キーワードの組み合わせなどを自動的に表示」と説明しています。(Yahoo!:キーワード入力補助機能とは)
個々の入力履歴やキャッシュが利用されることはなく、検索ユーザーの行動統計をもとに、一定のアルゴリズムに基づいて自動で抽出されているそうです。
Yahoo!関連キーワードとの違い
Yahoo!検索を使う際に、検索行動をサポートしてくれる機能に「Yahoo!関連検索ワード」があります。こちらは、検索結果ページの検索窓すぐ下に表示されるキーワードで、虫眼鏡マークと共に「○○ △△ で検索」と表示されるもの。
検索したキーワードに関連する言葉を、クリックひとつで検索できる便利機能です。特徴的な虫眼鏡マークから、「Yahoo!虫眼鏡」とも呼ばれています。
Yahoo!関連検索ワードは、Yahoo!検索ユーザーが入力したキーワードの組み合わせや、関連性が高いと思われるキーワードを、Yahoo!側が機械的に収拾し自動で表示したものです。検索回数が多く、関連性が高いと思われるキーワードほど、表示されやすい仕組みになっています。
Yahoo!サジェストとは異なる内容が表示されることもありますが、似た内容が並びやすいとも言えるでしょう。Yahoo!のサジェスト機能や関連キーワード表示機能は、Googleが提供する機能と比較して、比較的シンプルに構成されています。
Yahoo!サジェストを削除することは可能なの?
Yahoo!サジェストのネガティブワードを放置した場合、売上の低下や人離れなど、深刻な影響を及ぼしてしまう恐れがあります。たとえサジェストに表示されたキーワードが事実と異なっていたとしても、人の目に触れる機会が多ければ多いほど、「事実」として人々の意識に定着してしまう可能性もあるのです。できるだけ早期に削除する必要があるでしょう。
Yahoo!では、サジェストで表示されるキーワードについて、運営側が不適切と判断すれば削除してもらえます。インターネットサイトから問題のあるキーワードを報告し、削除申請しましょう。申請が認められれば、該当のキーワードは無料で削除されます。
とはいえ、残念ながら「削除申請を出せばどのようなキーワードも削除してもらえる」というわけではありません。削除に応じてもらえるのは、「Yahoo!側が定めているルールに沿っていないキーワード」だけです。削除に応じてもらえるケース・応じてもらえないケースについては、次項目から詳しく解説していきます。
削除に応じてもらえるケース
まずは、削除申請を出せば、削除に応じてもらえるケースについて確認していきましょう。Yahoo!では、キーワード入力補助機能について、以下のように解説しています。
「当該アルゴリズムによって表示された関連検索ワードであっても、そのワードの表示がスパム、猥褻用語、差別用語、犯罪を助長する用語、その他当社が不適切であると判断した場合には非表示にすることがあります。」(Yahoo!:キーワード入力補助機能とは)
つまりこれらの条件に当てはまるキーワードであれば、問題なく削除に応じてもらえる可能性が高いでしょう。
また申請したキーワードが「誹謗中傷に当たる」と判断された場合も、削除の可能性が高いです。誹謗中傷は、人権を侵害する行為であり、場合によっては名誉毀損罪や信用毀損罪、侮辱罪といった罪に当たります。
申請時に法的根拠を示すことができれば、削除要請に応じてもらえる可能性も高まるでしょう。
削除してもらえないケース
Yahoo!では、上記のケースに当てはまらないケースに対しては、削除要請に応じていません。申請者が「問題がある」と判断しても、Yahoo!側が同じように判断するとは限らないでしょう。
Yahoo!への削除申請が通らなかった場合、別の方法で速やかに対策を取ることが大切です。
削除できる・できないの初期診断が重要
日本国内で、Yahoo!検索は一定のシェアを獲得しています。だからこそ、Yahoo!サジェスト汚染を放置するのは危険です。
Yahoo!側への申請の結果、「問題なく削除されるだろう」と思われる場合は、速やかに申請するのがベスト。自分自身で対応する必要はありますが、最短ルートで該当キーワードを削除できるでしょう。
一方で、「削除されるかどうか判断できない」「申請しても削除されない可能性が高い」と思われる場合には、削除申請以外の対策を行うのがおすすめです。「削除申請を出す」「申請結果を待つ」「申請が却下される」までの間にも、問題のあるサジェストキーワードは、どんどん拡散してしまいます。
削除できる・できないの初期診断に自信がない場合には、サジェスト汚染の対策を専門的に行っているプロに相談するのがおすすめです。初期診断はもちろん、「削除できない」場合のその後の対応についても、相談に乗ってもらえます。
削除が推奨される主な検索ワード
Yahoo!サジェストに表示される検索ワードの中でも、削除した方が良いと思われるキーワードには、たとえば以下のようなものがあります。
ブラック企業・炎上・被害者の会・パワハラ・過労死・訴訟・悪徳・詐欺・まずい・倒産
また、サジェスト汚染は、企業だけの問題ではありません。
個人がトラブルに巻き込まれるケースもあります。
逮捕・痴漢・事件・犯罪者・不倫・借金
このほか、「2ch」や「評判」といったキーワードにも注意が必要です。削除要請をしても通らないだろうと思う場合には、対策会社に相談してみてください。
Yahoo!サジェストの削除依頼の申請方法
Yahoo!検索に表示されるサジェストを削除するためには、Yahoo! JAPANヘルプセンター内の「Yahoo!検索 – 関連検索ワードに関する情報提供フォーム(https://support.yahoo-net.jp/form/s/PccSearch#)」より、削除依頼を申請します。
申請時に必要な情報は、以下の3つです。
- 問題のあるキーワードが表示される検索結果ページのURL
- 問題があり、削除を希望するキーワード
- 削除を希望する理由
理由については、できるだけ詳しく記載しましょう。申請キーワードが誹謗中傷に当たると考えられる場合、法的根拠もここに記載します。
Yahoo!サジェストの削除依頼を申請した場合、申請結果に関する返信はありません。その後の変化を注意深く観察し、検索結果に表示されなくなれば「申請が受理された」ということになります。
またYahoo!サジェストの削除申請には、Yahoo! JAPAN IDでログインする必要があります。IDを持っていない場合には、まず先にID作成作業が必要になるという点も、頭に入れておいてください。
削除までの期間の目安
Yahoo!サジェストの削除申請を出してから、実際に削除されるまでの期間は、早くて数日、遅くて1週間ほどです。ただし、申請が通った場合でも通らなかった場合でも、Yahoo!側からの連絡はありません。
1週間以上経過しても該当キーワードが表示され続ける場合、「申請が却下された」と捉えて良いでしょう。
なぜネガティブなキーワードが表示されるの?
Yahoo!側に問題のあるサジェストキーワードを報告し、削除申請が通った場合でも油断は禁物です。いったん削除されたキーワードでも、時間の経過と共に、再度表示されてしまう可能性があります。「いったいなぜそんな事態になるのか?」と、キーワード表示の仕組みに疑問を抱く方も多いことでしょう。
Yahoo!検索では、「ユーザーの検索クエリ」が重視される仕組みを採用しています。つまり、多くのユーザーが興味本位でネガティブキーワードでの検索を行えば行うほど、サジェストに表示される可能性が高まるということ。残念ながら、人的コントロールは不可能です。
Yahoo!のサジェストは、基本的に毎日更新されているため、「日が変わったらまたネガティブなキーワードが増えてしまった…」という事態も考えられます。ネガティブキーワードへの対策は、注意深く、また継続的に行っていく必要があるでしょう。
Yahoo!サジェストが表示される仕組み
Yahoo!サジェストが表示される仕組みは、Googleサジェストと比較してシンプルだと言われています。とはいえGoogleよりも更新頻度が高いため、削除依頼しないまま放置すると、取り返しがつかない事態を招いてしまう可能性もあるでしょう。
「検索される機会が多ければ多いほど、サジェストに表示されやすくなる」という仕組みさえ知っていれば、「ポジティブキーワードでネガティブキーワードを追い出す」という対策も取りやすくなるでしょう。ぜひ表示される仕組みにまで注目し、有効な対策を取ってみてください。
さらに視点を変えて、採用候補者が目にする機会の多い転職クチコミサイト情報にも、自社の評価を低下させるネガティブなクチコミが投稿される危険性が潜んでいるため、注視したいところです。
転職クチコミサイトへのネガティブ投稿によるレピュテーションリスクの顕在化によって発生する「損失と対策方法」についてまとめた資料をご用意したので、よろしければ以下よりダウンロードください。